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介護事業所・デイサービスのホームページ|ご家族と求職者、両方に届く作り方
デイサービスなど介護事業所のホームページは、利用を検討するご家族と働き先を探す人の二人が同じサイトを見ます。一日の流れ・送迎・費用の書き方、顔を写さない写真の工夫、採用ページの中身を整理しました。
「デイサービスのホームページを作り直したいんですが、ご利用者さん向けと職員募集向け、どちらを前に出せばいいんでしょうか」。介護のお仕事をされている方から、こういうご相談をいただくことがあります。
飲食店なら食べに来てくれるお客様、工務店なら家を建てたい人と、他の業種では読み手はだいたい一種類です。ところが介護事業所のホームページには、通うことを検討しているご家族と、働き先を探している人という、まったく違う二人が同じ入口から入ってきます。しかも後者は事業の生命線です。人が足りなければ、受け入れられる人数もそこで止まってしまいます。
この記事では、この二つの読み手をひとつのサイトでどう受け止めるかを整理します。あわせて、費用や写真の扱いなど、介護分野ならではの「書きすぎてはいけないところ」も、私が普段どこで線を引いているかお話しします。
ホームページを開いているのは、通うご本人ではないことが多い
検索してたどり着いているのは、多くの場合ご本人ではなく、その子ども世代であることが多いと感じています。沖縄の場合、本島に親御さんが残り、お子さんは本島外や県外にいる状況もよくあります。離れているぶん自分の目で確かめられないので、夜にスマートフォンで文字と写真だけを頼りに判断しようとしています。文字が小さい、地図が見づらいだけで候補から外れます。
もう一人、担当のケアマネジャーさんも忘れてはいけない読み手です。ご家族に候補を提示するために事業所のサイトを確認されることがあり、対応できる要介護度・送迎の範囲・営業日といった基本情報が抜けなく載っていることのほうが、派手さより効きます。
ご家族がいちばん知りたいのは「うちの親が、そこでどんな一日を過ごすか」
ご家族が本当に知りたいのは、事業所の理念や設立年ではなく「自分の親が、そこで朝から夕方までどう過ごすのか」です。いちばん効くのは、一日の流れを時刻つきで具体的に書くことです。
- 8:30ごろ お迎え(送迎車でご自宅まで)
- 9:30ごろ 到着・健康チェック(体温・血圧の確認)
- 10:30ごろ 入浴(希望される方)
- 12:00ごろ 昼食
- 13:30ごろ レクリエーション・体操
- 15:00ごろ おやつ・自由時間
- 16:00ごろ お送り
送迎の範囲も市町村名まで具体的に書けば、対象の方は安心して電話をかけられます。サイトのゴールは契約ではなく見学だと考えていて、電話しづらい方のためにフォームやLINEも置いておくと、夜中に調べている人を取りこぼしません。
お金と空き状況は、断定しないまま「確認先」まで書く
いちばん書き方に困るのが、費用です。介護保険のサービス費用はご本人の負担割合や要介護度によって変わり、年度ごとに見直されることもあります。断定できる領域ではないので「1日◯◯円」とだけ書くのはおすすめしていません。金額そのものではなく仕組みと確認先を書くのが現実的です。「ご利用料金は介護保険の負担割合や要介護度によって変わります。正確な金額は、担当のケアマネジャーさん、またはお住まいの市町村の介護保険担当窓口でご確認いただけます」。この一言で、ご家族の不安はかなり下がると感じています。
空き状況も似た話です。「現在空きあり」のまま半年更新されていないサイトは、落胆が大きく逆効果です。載せるなら「◯月◯日時点」と日付をセットにし、難しければ「空き状況はお電話でお問い合わせください」で十分だと思います。
顔が写らない写真でも、雰囲気は十分に伝わります
利用者さんの顔が写る写真を載せるには、ご本人とご家族の同意が要ります。認知症の症状がある方の場合、同意の取り方そのものが簡単ではありません。私も、無理に同意を集めてまで顔写真を載せる必要はないと考えています。後ろ姿、手元、作品、食堂の様子、送迎車。人が写らなくても、清潔さや明るさ、丁寧さは写真から伝わります。
もうひとつ気をつけたいのが文章です。「元気になります」「認知症が改善します」といった効果をうたう書き方は避けるべきだと考えています。個人差が大きく、期待させた分だけあとで関係が難しくなります。事実を淡々と並べるほうが、結果として信頼されると思っています。
もう一人の読み手は、働き先を探している人
求人サイトに載る情報は給与・勤務時間・休日・必要な資格と、どの事業所もほとんど同じ形に整えられ差はつきにくいものです。応募を迷っている人が最後に見にくるのが、事業所そのもののホームページです。知りたいのは条件表に載らない「実際どうなのか」——一日に何人の職員が入っているのか、送迎の運転は専任か交代か、無資格・未経験で入った人が実際にいるのか。初任者研修の費用を事業所が負担する制度があるなら給与の一万円より効く情報ですし、給与を幅で出せるなら出したほうがよく、書いていない求人は「聞きにくいから、たぶん高くはない」と受け取られます。
募集していない時期でも採用ページは残すことをおすすめします。「今は募集していませんが、興味のある方はご連絡ください」の一枚があるだけで、辞めた人が戻ってきたり、知り合いを紹介してくれたりする入口になります。
あくまで一例として、私がこの二役をどう分けているか
ここからは、私(Yoshiki Web Studio・沖縄県那覇市)が介護事業所のサイトを作るときの組み立て方をご紹介します。押し売りのつもりはなく、判断材料として読んでいただければと思います。
私は、トップページを二分割しません。ご家族と求職者を左右に並べると、どちらにとっても「自分向けじゃないほうが半分ある」ページになるからです。主役はご家族側に置き、メニューとページ末尾に「職員募集」への導線を一本だけ、はっきり通します。
ページ構成は、トップ、一日の流れ、ご利用案内、事業所案内、職員募集、お問い合わせ。私のホームページ制作は99,000円(税別・実績公開ご協力価格)の単一価格で、5〜7ページ相当の構成、スマートフォン対応、検索されたときに見つけてもらう工夫(SEO)の基礎設定、お問い合わせフォームまでが含まれます。料金と納期は最初にすべてお伝えし、後から追加請求はしません。詳しくは料金プランとサービスにまとめています。一日の流れも職場の雰囲気も私には分かりません。ここは必ず事業所の方に聞かせていただき、制作で大切にしていることはわたしたちのお約束に書いています。
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介護事業所のホームページで、いちばんもったいないのは、立派な理念とあいさつ文だけが並んでいて、一日の流れも送迎範囲も職員体制も書かれていない状態だと思います。ご家族もケアマネジャーさんも求職者も、みんな同じものを探しています。「そこで実際、何がどう行われているのか」です。
もし今のサイトを見直すなら、一日の流れと送迎範囲を紙に書き出してみてください。書けていれば、あとは載せるだけです。
費用や制度の具体的なところは、担当のケアマネジャーさんやお住まいの市町村の窓口が確かな情報源です。ホームページとして何をどう並べるかを整理したい段階でしたら、気軽に声をかけていただければと思います。無理におすすめすることはありません。ご相談のフォームやLINEから現状をお聞かせいただければ、二つの読み手をどう分けるか、一緒に考えます。
よくある質問
Q. ご利用者の募集と職員の募集、どちらを優先すべきですか?
トップページの主役はご家族側に置くのがよいと考えています。ただし優先順位というより面積の配分の話で、職員募集はメニューとページ末尾に一本はっきりした導線を通せば、探している人は見つけてくれます。問題はどちらかを完全に削ってしまうことです。職員が足りなければ受け入れ人数を増やせず、利用者さんが埋まらなければ採用の余裕も生まれません。両方載せたうえで入口を分ける形が現実的だと思います。
Q. 利用者さんの顔写真は、同意をもらえば載せてよいですか?
ご本人とご家族の同意が前提になります。ただ、無理に集めてまで顔写真を載せる必要はないと私は考えています。後ろ姿、手元、作品、食堂の様子、送迎車といった写真でも、清潔さや明るさ、丁寧さは十分に伝わるからです。同意をいただけた場合も、どの範囲で使うのか(ホームページのみかSNSも含むか)を書面で確認しておくと、後々のトラブルを避けられます。
Q. 費用の目安はホームページに書かないほうがいいですか?
金額そのものを単純に書くのは避けたほうが安全だと考えています。介護保険の負担割合や要介護度によって変わり、一つの数字では表しきれないからです。おすすめしているのは、「何によって変わるのか」という仕組みと「どこで確認できるのか」という確認先を書いておくやり方です。担当のケアマネジャーさんやお住まいの市町村の窓口をご案内し、見学時に目安をお伝えする、と書いておけば、ご家族の不安はかなり減ると思います。
Q. 空き状況はどう載せるのが現実的ですか?
更新できる体制があるかどうかで決めるのがいいと思います。毎月更新できるなら「◯月◯日時点」と日付をつけて載せ、難しければ「空き状況はお電話でお問い合わせください」と書くほうが誠実です。半年前の「空きあり」が残っているサイトは、問い合わせた方をがっかりさせ、かえって印象を悪くします。更新しきれない情報は、最初から載せない設計が安全だと考えています。
Q. ケアマネジャーさんに見てもらうために、特別なページは必要ですか?
専用のページを作る必要はないと思っています。ケアマネジャーさんが見ているのは、ご家族に紹介できるだけの基本情報が揃っているかどうかだからです。対応できる要介護度、送迎の範囲、営業日と時間、定員、入浴やリハビリの対応、連絡先。これらが一つのページ内で確認できれば十分で、事業所案内のページに事実が整理されていることのほうが、専用ページを作るより効くと感じています。